演奏会の裏話6

さて、演奏会も3部に入り、山本武先生の編曲した「明日に架ける橋」の演奏時の事。

演奏していて、何かがおかしいと気づく。

指揮者を見る。

泣いている…、というか、泣くのを我慢している。

そして、団員達の気持ちが騒ついているのがわかる。

きっと、先生の事や、今まで感染症の為に幾度となく演奏会が中止になった事などいろいろな感情が巡り溢れ出たのでありましょう。

私も全てとは言えませんが、傍でその苦労を目の当たりにしてきた人間として、なんとも言えない気持ちが溢れてきました…。

いや、でも、今はマズイよ?

泣いたら吹けなくなっちゃうもの。

えっ、

ちょ、

どうしよう…。

他の奏者も気づいて、もらい泣きしそうな人が続出。

演奏する為に指揮は見たい。

けど、見たら貰っちゃう。

見たいけど見れないカオスな空間がステージ上で広がっていたのでありました。

そんな私の耳に

「ズッ」

と、鼻水をすする音が。

どうやら後ろの方で誰か貰ったらしい。

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